海上保安政策プログラム最終発表会を実施しました

2023年6月27日

海上保安政策プログラム8期生(以下、「MSP学生」という。)7名(インド、インドネシア、モルディブ、フィリピン、スリランカ、日本2名)は、修士論文に相当するリサーチペーパーを執筆してきました。 その最終発表会が6月24日、政策研究大学院大学(GRIPS)で戦略研究プログラム(SSP)*と合同で行われました。 発表会には指導教員に加え、各国大使館の武官や関係者が出席し、オンラインでも配信されるなど盛大に行われました。

*戦略研究プログラム(SSP):GRIPSと防衛省防衛研究所が共同で実施する、防衛・安全保障等に関連する政府機関の幹部を対象としたプログラムで、防衛省・自衛隊も参加している。

MSP学生は自信に満ちた表情で研究成果を発表し、指導教員の問いかけに持論でこたえました。議論は白熱し、最後には彼らの努力に拍手が送られ、幕を閉じました。

MSP学生は、今回の発表での指摘事項を踏まえ、最終提出に向けてリサーチペーパーの執筆に励むことになります。

最終発表会を終えての学生コメント

PK(インド)

論文タイトル「Apprehension of Drugs at Sea: India’s Perspective」

海上保安政策プログラムに参加する機会を与えてくださったインド沿岸警備隊、海上保安庁、国際協力機構(JICA)、GRIPSに感謝します。リサーチペーパーの執筆は初めてのことでしたが、GRIPSのカリキュラムや、教員及び指導教員からの継続的な指導のおかげで、読みやすい論文の構成と内容が明確になりました。専門家でなくても読んで理解できるように、できるだけ平易な表現を心がけました。

海を利用した薬物の密売は、21世紀に懸念が高まっています。私は、海上での薬物事案の摘発を成功させる要因について研究しました。私の論文は、海上部隊の組織内研究の基盤となるものです。

最後に、コース期間中支えてくれた家族に感謝します。

Gessy(インドネシア)

論文タイトル「IUU Fishing in Southeast Asia: Practical Solution and Cooperation」

不眠不休の数ヶ月を経て、ようやくこの論文を完成させることができ、自分自身を誇りに思います。MSPのディレクターである高木佑輔准教授には、トピックの選定において貴重なご指導とご支援をいただき、心から感謝しています。本リサーチペーパーを通して、貴重なご意見、とご指導、そして揺るぎないサポートをしてくださった素晴らしい指導教員、グアニー・リム助教授と新谷一朗教授に感謝いたします。また、ヤスミン博士の尽きることのないサポートとご指導、ギャビン・オニール教授、ピーター・カワモト氏、アンドリュー・ウルフ氏には、学術的な文章の校正と本リサーチペーパーの構成に磨きをかけていただきました。

SSPの学生とともに論文を発表できたことは、私にとって素晴らしい経験でした。また、GRIPS、JCGA、JICAに、日本で海上保安政策プログラムの修士号を取得する機会を与えてくださったことに感謝の意を表したいと思います。

最後になりましたが、MSPの仲間たち、遂にやりました!

Siyam(モルディブ)

論文タイトル「Sea Based Drug Trafficking in the Maldives via Southern Sea Route: Comparative Analysis with Sri Lanka」

研究を成功裏に終えることができたのは、重責を担ってくださった先生方、指導教員の方々のおかげであると深く感謝しております。特に、論文執筆という旅を通して、貴重なご意見とご指導をいただいた工藤年博教授と古谷健太郎教授に心から感謝いたします。先生方の専門知識と指導は、私の研究成果を形作る上で大きな力となりました。さらに、ヤスミン博士にも感謝の意を表したいと思います。ヤスミン博士のさまざまな面での支援は、本当にかけがえのないものでした。最後に、モルディブにおける海上麻薬密売という極めて重要なテーマについて、日本で研究する機会を与えてくれたGRIPS、JCGA、JICAに深く感謝いたします。このような機会を与えていただいたおかげで、モルディブにとって不可欠な問題に貢献することができ、本当に光栄に思います。

Clariza(フィリピン)

論文タイトル「Waste Management Practices in Selected Philippine Ports: An Assessment」

リサーチペーパーを完成させることは、修士号を取得する上で最も大きな挑戦でした。当初は、学術研究に対して様々な漠然としたアイディアしか持っておらず、最終的に論文を完成させ、喜びを感じるとともに学術研究に対する新たな視点を得るまでには、何カ月もの苦労がありました。指導教員である高木佑輔准教授と山地哲也教授には、示唆に富む問題提起や貴重なフィードバック、論文の理解を深めるための助言などをいただき、重要な役割を担っていただきました。また、論文完成までの間、根気強く指導してくださったヤスミン博士、一貫してサポートしてくださったGRIPSとJCGAの献身的なスタッフにも心から感謝しています。

MSP8期生の一員として参加できたことは素晴らしい経験でした。他学生と交流し、学ぶことにより、海上保安や様々な国について知識を深めることができました。本プログラムに参加する機会を与えてくれたJICAとGRIPSに心から感謝しています。

本プログラム期間中、母、夫、子どもたちの揺るぎない支えがあったことは、本当に恵まれていたと思います。彼らの心からの励ましはかけがえのないものでした。最後に、私に勇気と知恵と健康を与えてくれた神に感謝します。

Prasanna(スリランカ)

論文タイトル「Curbing Illegal, Unreported, and Unregulated (IUU) Fishing in Sri Lanka: Factors, Strategies and the Role of the Sri Lanka Coast Guard」

駐日スリランカ大使のロドニー・ペレラ氏をはじめ、著名な学者や専門家の方々の前でリサーチペーパーを発表することは、私にとって一生に一度の機会でした。不眠不休で9カ月間、本研究に打ち込み、無事に論文を完成させることができ、大きな誇りと安堵感を覚えました。この成果は、私の学問的・職業的キャリアをさらに前進させる大きな自信となりました。

このような貴重なプログラムを企画してくれたMSPプログラムのコースディレクターに心からお礼を申し上げるとともに、本プログラムに参加する機会を与えてくれたJICAに感謝致します。最後に、本研究を通して貴重なご指導をいただいた高木准教授と古谷教授に感謝申し上げます。ヤスミン博士には継続的に相談にのっていただき、また、海上保安庁には私の研究を成功裏に終えることができたことに感謝の意を表したいと思います。

太田(海上保安庁)

論文タイトル「China’s Increasing Engagement in the Pacific Islands Region: Responses and Impacts」

リサーチペーパーを完成させることは、私にとって大きな挑戦でした。しかし、本プログラムへの参加は、私を大きく成長させてくれました。私の研究は、指導教員の先生方の親切なご指導、ご支援、サポートなくしては完成できませんでした。本プログラムに参加する貴重な機会を与えてくれたGRIPS、JICA、海上保安庁に深く感謝いたします。

橋詰(海上保安庁)

論文タイトル「Changes in Armed Robbery in the Malacca and Singapore Straits 」

最終論文発表を無事に終え、安堵と満足の波が私を包み込んでいます。尊敬するGRIPSの研究指導教員であるアンドレア・プレッセロ教授の貴重なご指導と揺るぎない献身を得て、本研究の目覚ましい成果に繋げることができ深く感謝しています。同様に、JCGAでの指導教員である古谷健太郎教授には、専門的且つ啓発的なご指導を賜り、心より感謝申し上げます。さらに、ヤスミン・アダム博士には、たゆまぬサポートと貴重な研究相談に心から感謝しております。最後に、GRIPS、JCGA、JICAのスタッフの方々のご厚意により、私の学問的探求の成功に大きくお力添えいただいたことに深く感謝いたします。今回の成果は、私の努力の集大成であり、それと同時に関係者の皆様のご支援の賜物です。

発表会の様子
発表会の様子

PAGE TOP