第69期 第9号 サンフランシスコ入港

2023年6月5日

日時

 令和5年5月9日(火)~5月13日(金)

場所

サンフランシスコ

天候  ー

呉を出港してから17日間が経過した5月9日、私達はサンフランシスコに入港しました。入港後、岸壁で行われた入港歓迎式では、現地の方々に温かく迎えて頂いたと共に、その方々に向け、こじまの船内見学を実施しました。また、海上保安庁から出向している在サンフランシスコ日本国総領事館の領事による業務講話や、米国沿岸警備隊(USCG)の基地見学を実施しました。

サンフランシスコは、この遠洋航海実習において初めての寄港地であり、こじま船内見学やUSCGの基地見学など様々な経験を通し、自らのコミュニケーション能力を向上させるとともに、日本との違いを肌で感じることができました。また、休みの日には、サンフランシスコやその周辺の観光地で英気を養い、次の航海に向けてリフレッシュすることができました。

サンフランシスコ入港作業を行った実習生のコメント

私達は、5月9日にサンフランシスコに入港しました。2週間以上もの間、航行し続けるという経験は今までに無く、太平洋の大きなうねりの中で行う訓練や船内生活は、私が想像していたよりもずっと厳しいものでした。そのような状況の中でも、同期同士で励まし合いながら何とか太平洋を横断することができました。

この航海においては、今後指揮者となるうえで必要な課題などが多く見つかり、現場で活躍するにはまだまだ自分の実力が足りていないと実感しました。次の寄港地であるボルチモアに到着する前に、もう一度自分自身に足りないものを見つめ直し、呉に帰港する頃には、一人前の海上保安官になれるように日々努力していきます。

(航海科 中本 慶幸)

入港歓迎式で子供たちから花束を受け取る実習生
入港歓迎式で子供たちから花束を受け取る実習生

入港歓迎式に参加した実習生のコメント

約2週間の航海を経てようやく入港したサンフランシスコでは、こじまの入港を歓迎する入港歓迎式を催して頂きました。在サンフランシスコ日本国総領事館の野口泰総領事をはじめ、多くの現地の方々が温かく迎えて下さいました。特にローザ・パーク小学校の子供たちから花束を受け取った際に、「おめでとうございます。」と声をかけて頂いたことがとても嬉しく感激しました。私は英語が苦手で、実習において苦労する場面が多くあり、落ち込むこともありましたが、今回の経験を機に、自分の想いを自分の言葉で相手に伝えられるよう、英語の学習にも力を入れていきたいと思います。今後は海上保安官として必要な知識や技能の習得に加え、国際交流にも主眼を置いて実習を一層頑張っていきます。

(通信科 高澤 優海)

こじま船上での海上保安大学校応援団の演舞
こじま船上での海上保安大学校応援団の演舞

船内見学で説明を担当した実習生のコメント

入港歓迎式の後、私達を迎えてくださった現地の方々に向け、練習船こじまの船内見学を行いました。船内見学は新型コロナウィルスの影響で日本含め数年間中止されていたため、久しぶりの開催となるだけではなく、船内設備や日本文化などを現地の方に英語で説明することとなり、非常に緊張しました。英語での船内説明は、自分の英語が上手く伝わらないことや、相手の質問が聞き取れないこともあり、大変でしたが、身振り手振りを用いて、何とか自分の言いたいことが伝わった際は、とても嬉しかったです。今回の経験を糧に、今後も英語でのコミュニケーションや、訪れて下さった方々に楽しんで頂ける説明を行っていきます。

(航海科 山本 航世)

USCGの船と機械の説明を受ける実習生
USCGの船と機械の説明を受ける実習生

米国沿岸警備隊基地見学に参加した実習生のコメント

私たちはサンフランシスコ寄港中、米国沿岸警備隊(USCG)の基地を訪問し、船艇や通信司令室の見学を行いました。USCGの船は私が想像していたよりもはるかに大きく、また基地の広さに圧巻され、海上保安庁との規模の違いに驚きました。船艇見学では船橋や甲板部の見学を行いました。英語での説明を聞き取る事には苦労しましたが、海上保安庁の巡視船には無い機械や武器、装備について説明して頂き、海上保安庁の巡視船との違いを理解することができました。

また、通信指令室では海難事故が起きた際に使用される捜索システムについて教えて頂き、海上保安大学校の授業で学んだこととはまた違う内容を多く知ることができました。海外への渡航経験のない私にとって、基地見学は海外の海上保安機関に対する理解を深めると共に、国際感覚を養う良い機会となりました。今後も広い視野を持ち実習を頑張ります。

(機関科 芦谷 海斗)

USCGの船の上で記念撮影
USCGの船の上で記念撮影

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