本科第1学年端艇とう漕巡航

2019年5月28日

令和元年5月28日(火)、29日(水)、本科第1学年58名(うち女子学生10名)が、慣海性及び協調性の涵養を目的とした端艇(カッター)4艇による巡航を行いました。

この巡航は、4月から行っている端艇・信号訓練の集大成として、実施しているものであり、端艇に航海用具、食料、寝袋等を積み込み、呉市南方の倉橋島一周、全航程約33海里(約60キロメートル)を櫂のみを使用し航海するものです。

訓練当日、学生らは元気に大学校を出発し、倉橋島南方にある無人島に仮泊して夜を明かしました。疲労を伴う訓練ですが、1学年の気力及び体力により、怪我なく全員無事に大学校に帰港しました。

1学年が協調性を大いに習得し、成長することができた貴重な訓練となりました。

【以下は、1学年のコメント】

私はこの端艇巡航で、気力体力の錬成、協調性の向上を特に目的として取り組んで参りました。その中で体力的・精神的にも辛く苦しく、もうやめたいと思うことが沢山ありましたが、そのような時、仲間の声がけ1つでもっと頑張ろうという気持ちになることができ、改めて同期の大切さを実感しました。これからも辛いことが沢山あるかと思いますが、そのような時でも同期と励ましあって共に切磋琢磨していきたいです。

(本科第1学年 泉 千寛)

 

端艇巡航訓練では、同期間で声を掛け合い、カッターを漕ぎ続け一致団結して訓練に臨みました。仮泊先の無人島では同期だけの時間を過ごし様々な話をしました。また、同期だけでなく、教官方の支えもあり無事に訓練を終えることができました。体力や精神力、同期との絆が深まったと思います。カッターを漕ぎ、楽しいだけでなく、1学年のこれからの課題も見つけることができたので、これからの大学校生活に繋げていきたいと思いました。

(本科第1学年 廣澤 拓磨)

 

私は今回の端艇巡航を通して、海の怖さと同期と協力することの大切さを学ぶことができたと感じています。特に1日目において、視界が悪い中「私たちの居場所が本当に合っているだろうか。」という不安でいっぱいでした。しかし、同期と協力し、目的地である横島に到着できたことで私の自信にもつながりました。
今回初めて感じた海の怖さ、そして同期と協力する大切さを忘れずにこれから頑張っていこうと思っています。

(本科第1学年 一柳 賢伸)

 

私は、今回の訓練で指揮者の判断能力の大切さを実感しました。出入港や他船舶の回避など巡航中には指揮者が判断を誤ると事故につながりかねない場面が多数ありました。そのような状況で指揮者が指示を誤ったり判断に時間をかけてしまったりすると、全艇員を危険にさらしてしまいます。今回の経験から、卒業後に幹部海上保安官となり現場で指揮をとるために、もっと指揮者としての判断力を養っていきます。

(本科第1学年 奥村 和音)

写真1 出港時の状況
写真2 艇内の状況
写真3 巡航中の状況

PAGE TOP