第69期 第6号 呉出港

2023年5月11日

日時

 令和5年4月24日(月)

場所

 呉(海上保安大学校)

天候  晴れ

私たち専攻科実習生及び国際航海実習過程研修生は大学校教職員の方々、下級生、家族等に見守られながら遠洋航海に向けて出港しました。私たちはサンフランシスコ(アメリカ)、ボルチモア(アメリカ)、ピレウス(ギリシャ)、シンガポール、マニラ(フィリピン)に寄港し、実に4年ぶり、101日間に及ぶ世界一周の航海を予定しています。航海中は航海科、機関科、通信科の各科実習を実施するほか搭載艇揚降操船訓練、防火部署訓練、防水部署訓練をはじめとした様々な訓練を通じて幹部職員として必要な技術・知識に磨きをかけます。また、海外のコーストガード職員との交流プログラムや施設見学を通じて国際感覚の涵養を図ります。

この遠洋航海は、私たちにとって現場赴任前に行う最後の乗船実習です。現場赴任後に最前線で活躍できる幹部海上保安官となれるよう実習生一丸となって実習に取り組み、無事、呉の地に成長した姿で戻って参ります。

 

航海科実習生のコメント

4年ぶりの遠洋航海に向けて出港する「こじま」から、見送りに来て下さったご家族や大学校教職員の方々、下級生の姿を目にすると、在学中の様々な事を思い出しました。4年間かけて大学校で多くの事を学び、経験し、三等海上保安正の制服を着て海外へ向かおうとしていますが、今の私自身では現場で必要とされる能力を十分に身につけているとは言えず、まだまだこの制服に着られているように感じます。主任航海士として必要とされる船務、資器材の取扱い、指揮者としての素養等、現場赴任までにこの遠洋航海で習得しなければならないことは多く残っています。101日間の実習は辛く厳しいものになると思いますが、今の制服が相応しいと思えるだけの自信を持ち、この呉の地に戻ってこられるよう、荒波に揉まれながらも実習生一丸となって精進していきます。

(航海科 光岡 渓人)

実習生長挨拶
実習生長挨拶

機関科実習生のコメント

この遠洋航海の存在が何処か遠くの未来のように感じていた1学年だった頃のことを、今でもはっきりと覚えています。ついに自分たちの番が来たのだと緊張と不安でいっぱいです。そんな中でも前を向こうと踏ん張れるのは、家族や応援して下さる方々、時には厳しく、そして丁寧にご指導して下さった大学校教職員の方々、「こじま」乗組員の方々、上級生の方々、そして共に困難を乗り越えてきた同期や後輩たちのおかげです。その恩を無駄にしないために、現場赴任最後の仕上げとして何事にも全力で取り組み、どんな荒波でも諦めず同期と共に助け合って乗り越えていきます。101日の世界一周航海、成長した姿で胸を張って呉に帰って来られるよう、一日一日を大切に過ごし、頑張ってまいります。

(機関科 泉 千寛)

応援団によるエール
応援団によるエール

通信科実習生のコメント

これまでの4年間は遠洋航海に向かう先輩方を見送ってきましたが、出港を迎えた本日、お世話になった大学校教職員の方々や後輩たちに見送られ、ついにここまで来たという実感が湧きました。実に4年ぶりとなる101日間の世界一周航海に期待と不安でいっぱいですが、多くの方々の期待に応えられるよう実習生全員で切磋琢磨し、互いに成長しながら日々の実習に全力で取り組んでいきます。

本実習は、私たちが現場赴任する前の最後の実習となります。一人前の主任通信士となれるように何事にも積極的に取り組み、次に呉に帰った際には一段と成長した姿を見せられるように頑張ります。

(通信科 小池 悠仁)

円陣を組み団結する実習生
円陣を組み団結する実習生

国際航海実習課程実習生のコメント

コロナ禍も徐々に収まりつつあり、数年ぶりに国際航海実習課程の募集を聞き、念願が叶い同課程に参加することが出来ました。私は昨年度、特修科で初級幹部としての教育を受け1度現場に配属されました。また、今まで潜水士として海難現場で多くの救助活動に携わってきたことから、将来は海外にその技術を教えるためのモバイルコーポレーションチームを希望しております。そのため、幹部としてより知識・技術の向上を図ること、自身の国際感覚を養うことが出来る巡視船こじまでの遠洋航海を希望いたしました。101日間という私自身も今まで経験したことのない大航海に出ますが、荒波に負けず「明るく、元気に、楽しく」をモットーに、この遠洋航海を乗り切ろうと思います。そして、この航海で得た経験、知識、技術を現場の巡視船での活動や、これからの海上保安官人生に活かしていこうと思います。

(国際航海実習課程 竹下 暢人)

「帽振れ」を行う実習生
「帽振れ」を行う実習生

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