第68期 第10号 サンフランシスコ入港

2022年5月25日

日時

 令和4年5月21日(土)~5月25日(水)

場所  サンフランシスコ
天候  ー

私たちは5月6日の呉出港後、約2週間をかけ太平洋を横断し、練習船こじまは5月21日に最初の寄港地となるサンフランシスコに入港しました。サンフランシスコでは、現地の住民の方々の温かい歓迎による入港式をはじめ、サンフランシスコ領事館職員(海上保安庁からの出向者)による治安状況説明や業務講話、米国沿岸警備隊(USCG)の基地見学等が行われました。

世界的コロナ禍のため久しぶりの遠洋航海外国寄港地であったことから、皆一様に胸が弾みました。この5日間は実習生にとって外国の文化に直接触れるとともに、自身のコミュニケーション能力を試すなど、国際感覚を養う良い機会となりました。また、停泊中の休養日を満喫し、心身共にリフレッシュすることができました。

実習生のコメント

陸地を後にして約2週間、広い太平洋を渡り、ようやくサンフランシスコの街並みを船橋から見ることができました。初の海外ということもあり不安と緊張の連続でしたが、サンフランシスコの名所であるゴールデンゲートブリッジを見たときの感動はこれまでの厳しい航海を忘れさせるものでした。

入港時、普段と違う状況で緊張感に包まれた船橋では、慣れない英語に戸惑いつつも、パイロット(水先人:船に乗り込んで港を案内する専門の人)と積極的にコミュニケーションを取る同期の姿がありました。私も、その姿に刺激を受け英語で無線を取りましたが、自分の英語力の未熟さを痛感する結果となりました。海外の港に入港する機会は残り僅かなので今回の貴重な経験を次に活かし、より良い実習にしたいと思います。

(航海科 西佑深)

水先人と操船する航海科実習生
水先人と操船する航海科実習生

サンフランシスコにてとても暖かい歓迎を受けた後、米領事館に勤務されている私たちの先輩と本庁職員の国際教育訓練調整官から業務講話をして頂きました。ここで、アメリカと日本の文化・習慣の違いや領事館勤務の業務内容をサンフランシスコでの日常生活を交えながらお話してくださり、とても興味を引かれ講話に聞き入りました。また、国際教育訓練調整官の「自由で開かれたインド太平洋」に関しての講話から、私たちは今何を成すべきなのか、実習生それぞれがこれから現場の最前線に立つ上での自身の意見を固めるきっかけになりました。今後も諸外国を訪問する上で、日本の一代表としての自覚をもって国際感覚の涵養に努めます。

(航海科 橋本和樹)

業務講話で質問をする実習生
業務講話で質問をする実習生

サンフランシスコに入港し、私たちは2日間の休養日を過ごしました。実習生は約2週間の太平洋横断航海の慰労と共に国際感覚の涵養を図るために各々サンフランシスコの街に繰り出しました。サンフランシスコの有名観光地といえば、ゴールデンゲートブリッジ!ということで私は同期とゴールデンゲートブリッジを自転車で渡ることにしました。サンフランシスコに入港する際には船橋から眺めていた雄大な橋を今度は実際に通過していると思うと、何だか不思議な感覚に陥ります。橋の上から眺める広大な太平洋は青く澄み渡っており、私の心も浄化してくれました。

現地の方々は拙い英語を話す私たちを温かく迎えて下さいました。このような貴重な機会を頂けたことに感謝しております。

(機関科 木村真紘)

休養日を満喫する実習生
休養日を満喫する実習生

サンフランシスコに入港して3日後の5月24日、私たちはUSCGの基地見学を行いました。基地に入って第一に感じたのはとにかく大きいことです。基地に限った話ではありませんが、すべてがアメリカンサイズで、見学場所の移動だけで時間をだいぶ使いました。基地の見学においては、指令室、USCGの使用している船舶、違法操業を取り締まる特殊部隊などの船について実際に見せてもらい、説明を受けました。USCGの担当している海域はとても広く、様々な国と共同で、その広い海域を守っています。今回見学した指令室では太平洋全域に渡って通信をすることができるとのことで、USCGの規模の大きさを改めて実感しました。

USCGの方は私たちの拙い英語を丁寧に聞いてくれ、また分かりやすいように表現を変えて何度も説明をしてくださいました。これから、「自由に開かれたインド・太平洋」という観点から様々な国と合同で取り組むことが多くなります。将来、海上保安庁の幹部となる私たちは英語力を身につけばならないと強く感じました。

(機関科 永吉春道)

USCG職員と交流する実習生
USCG職員と交流する実習生

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