第68期 第3号 航海実習 呉~名古屋

2022年1月28日

日時

 令和4年1月22日(土)~1月28日(金)

場所  ー
天候  ー

呉を出港し、東京、名古屋、神戸への寄港を含む、航海実習が始まりました。本実習では船舶交通が輻輳する航路を通り、主要な港に入ります。卒業後に控える専攻科研修での乗船実習で良いスタートが切れるよう、4学年最後の航海実習として各自が高い意識を持って実習に臨んでいます。

1月24日(月)には、駿河湾にて搭載艇揚降訓練、搬送法訓練を行いました。普段は霞んで見えないと言われる富士山が、当日ははっきりと見え、私たちの訓練を見守ってくれました。

残り約半分となった航海実習も実りあるものとなるよう、同期同士で切磋琢磨し、知識と技術を高め合っていきます。

浦賀水道航路・中ノ瀬航路の通航を担当した実習生のコメント

私たちは東京に入港するため、浦賀水道航路・中ノ瀬航路を通航しました。浦賀水道航路・中ノ瀬航路は1日の船舶通航量が500隻を超える国内有数の主要航路の一つです。またこれらの航路は海上保安庁が航行監視を行い事故の未然防止に努めています。今回の航海実習では安全に航路を通航するためにワッチ前に入念なミーティングを行い、実習に臨みました。普段経験することの出来ない海域で、他船と無線で連絡を取るなど初めての事ばかりで戸惑うこともありましたが、無事に航路を通航することができました。

学生生活も残り2か月となり乗船実習も残りわずかとなりましたが今回の経験を活かして今後の操船技術の向上に努めていきます。

 (航海科 豊里 洋人)

浦賀水道航路通航時、周囲の見張りを行う実習生の様子
浦賀水道航路通航時、周囲の見張りを行う実習生の様子

東京入港時、前部甲板作業の指揮を担当した実習生のコメント

今回入港した京浜港は世界でも有数の船舶交通が多い港です。ふ頭の数も多く、前部甲板での作業と並行して、見張りにも重点を置くようミーティングをしてから実習に臨みました。実際、ふ頭からの出港船を確認した時は、迷わず船橋に報告をあげることができ、事前に準備をして良かったと思いました。入港作業では、作業をする上で危険な箇所の周知や索のたるみ、張り具合の調整等において一部不十分な点がありました。作業の流れを理解するだけでなく、状況に応じて臨機応変に対応できるよう、本質を理解しなければならないと痛感しました。

残り少ない実習の中で更に成長できるよう、1分1秒を惜しまず、向上心を持って実習に臨んでいきます。

(航海科 上田 太一)

海図上に本船の現在位置を記入する実習生の様子
海図上に本船の現在位置を記入する実習生の様子

搭載艇揚降指揮を担当した実習生のコメント

私は搭載艇揚降訓練の指揮者を担当しました。指揮者は作業全体の流れを把握し、作業員に対して指示を出していくのが主な役割です。搭載艇の揚降作業は、重量物を扱う上、高所や足場が不安定な場所での作業が含まれるため、常に危険が伴います。したがって指揮者は作業を進めていくだけでなく、作業が安全に行われているか確認しなければなりません。作業員自身は気を付けて作業を行っているつもりでも、作業に集中するあまり危険な状況に気づかないことがあります。作業員が気づいていない危険個所に気づき、防止、是正させるように常に気を張るのが指揮者です。今回、指揮者を担当して、作業を進めながら細かい安全管理を行うことの難しさを痛感しました。4学年では、最後の搭載艇揚降訓練となりましたが、同期同士で引継ぎ事項を共有し、専攻科研修での訓練では全体を見る余裕を持って訓練に臨みたいです。

 (航海科 岡本 遼)

搭載艇揚降訓練で指揮を執る実習生の様子
搭載艇揚降訓練で指揮を執る実習生の様子

搬送法訓練に参加した実習生のコメント

今回の搬送法訓練では、初めてスケッドストレッチャーを用いた搬送法の訓練を行いました。スケッドストレッチャーは要救助者を安全な場所に搬送する際に、より安全、迅速に運ぶために使用するものですが、そのためには様々な点に注意しなければなりません。実際にスケッドストレッチャーを使用して搬送を試みると、スケッドストレッチャーのストラップの締め付け方や持ち上げる角度等、要救助者の容態をよく確認しながら考えて行わなければならない作業が多くありました。スケッドストレッチャーを用いた搬送法を経験できる回数は限られているため、今後の訓練では今回の経験を活かし、より実りある訓練にしていきます。 

(航海科 櫻田 渉)

搭載艇揚降訓練で作業をする実習生の様子と富士山
搭載艇揚降訓練で作業をする実習生の様子と富士山

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