第67期 第20号 実習を振り返って

2021年8月16日

日時 令和3年8月16日(月)
場所
天候

私たち第67期実習生46名は、4月から始まった専攻科乗船実習を無事終えました。
今年度も新型コロナウイルス感染拡大の影響により、世界一周の遠洋航海とはいきませんでしたが、振り返ると多くの出来事がありました。
父島へ向け出港した国内航海にはじまり、国際航海へ向けた準備期間の無寄港航海、非上陸ながらもホノルル及びパラオに寄港した国際航海、実習生が企画した実習生所定航海、そして海上保安政策プログラム学生と過ごした最後の国内航海と、それぞれ異なる目的の航海を行ってきました。
また、各地での施設見学や業務講話を通して、各管区の業務について学び、ホノルルでは米国沿岸警備隊との合同捜索を行うとともに、パラオでは同国海上保安機関との合同訓練を行い、国際感覚の涵養も図ることができました。実習の半ばで経験した67日間連続行動の際、心身の疲労を感じることもありましたが、同期と励ましあうことで乗り切ることができ、同期はかけがえのない財産となりました。
今後は胸を張って12月の現場赴任を迎え、初級幹部として海上保安庁を担い、日本の海を守っていきます。
なお、第67期こじまだよりは本号で終了となります。ご愛読ありがとうございました。

実習生のコメント

航海科実習を通して、安全運航に必要不可欠なBTMの能力を養うことができ、目先のことに囚われず、先を見据えた操船ができるようになりました。
航海当直士として立直するには、まだまだ未熟な部分が多いですが、こじまで学んだBTMを現場で実践し、責任感を持って当直に当たりたいと思います。
また、これからは、船務に限らず業務も計画性をもった対応を心掛けていきたいです。本実習を通して得た経験や学びは、確実に自身の成長材料になったものと感じています。下船後も日々の努力を怠らず、12月の現場赴任に備えていきます。

(航海科 師岡 寛也)

※BTM:Bridge Team Managementの略で、チームが掲げた目標を最高レベルで達成するために、リーダーとメンバーが互いにチームとして活動を管理する取り組みのこと。


 

専攻科乗船実習では、少人数の当直や転科実習など、これまでの乗船実習では経験のなかったものが多くありました。
現場の巡視船艇は、恒常的な人員不足が問題となっているため、個々の能力向上や他科の船務を理解し、仕事を回すためにも、非常に良い経験となりました。
機関科船務においても、同期同士で助け合い、それぞれが苦手を克服し、自信を持つことができました。本実習で自分を大きく成長させてくれた同期に感謝したいです。

(機関科 城間 幸介)

 

通信科の仕事は、その船唯一の情報窓口といえます。そのため、私たちが船の目や耳となり情報収集や情報提供を行わなければ、その船は活動できません。
特に、ホノルルで経験した米国沿岸警備隊との合同捜索では、慣れない英語での通信やメールを通して、捜索活動を進めていくこととなり、通信科の重要性を再認識しました。
現場では一人で当直に従事することとなりますが、安心して仕事を任せていただけるように、これからも精進して参ります。

(通信科 蒲生 貴之)

 

本実習では、数多くの訓練を行いました。前半は、搭載艇揚降や各種資器材取扱い等の基本的な内容でしたが、後半は現場対応を想定した、より実践的な各種訓練を実習生が主体となって計画しました。
訓練を計画する際は、訓練実施者以上に熱中症対策を含めた安全管理への配慮が必要であり、応用的な訓練を行う中で、基本に立ち返ることの重要性を何度も実感しました。
訓練のための訓練ではなく、現場対応のための訓練であることを強く意識し、現場第一線で活躍していきたいです。

(航海科 坂井 志保)

航海科実習の様子
航海科実習の様子
機関科実習の様子
機関科実習の様子
通信科実習の様子
通信科実習の様子
専攻科下船式における集合写真
専攻科下船式における集合写真

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