第67期 第15号 離島見学、コロール入港

2021年7月20日

日時 令和3年7月2日(金曜日)~12日(月曜日)
場所 南鳥島、ペリリュー島沖、コロール、沖ノ鳥島
天候

本航海の目的の一つに、「島嶼部に関する見識を広めること」があります。ハワイ・ホノルルで折り返し、日本へ向かう航海の途中で、日本最東端の島である南鳥島、そして日本最南端の島である沖ノ鳥島の見学を行いました。
また、本船初となるパラオ・コロールへ寄港し、同国海上保安機関と合同訓練を実施したほか、入港前日には太平洋戦争当時、激戦地であったパラオ・ペリリュー島の沖において、戦没者に対する慰霊と献酒を行いました。

実習生のコメント

2度目の日付変更線通過を経験し西経から東経に復した後、久々に私たちが目にした島は南鳥島でした。
「日本最東端の島は南鳥島」と小学生の頃から耳にしてきましたが、南鳥島は有名である反面、東京から約2000㎞離れた太平洋上に位置しており、間近で見学できる機会は滅多にありません。
日本の海洋権益確保のために重要な南鳥島周辺で、操船する機会に恵まれたことは、海上保安官としてとても誇らしく感じました。

(航海科 坂井 志保)

 

コロール入港前日の7月8日、私たちはペリリュー島戦没者慰霊式を行いました。
ペリリュー島は、平成27年4月に当時の天皇・皇后両陛下が巡視船「あきつしま」で訪問された太平洋戦争の激戦地の一つであり、生還者が極めて少なく、あまりの犠牲者の多さ、そして過酷な戦いからほとんど語られることがなく、「忘れられた戦場」と呼ばれています。
献酒に際して、日本とパラオの関係や戦争の歴史を学び、島民を避難させ、民間人の死傷者を0名にした日本兵の行動には、同じ日本人として誇らしく思うとともに、平和について深く考える機会となりました。

(航海科 師岡 寛也)

 

亜熱帯気候独特のスコールに見舞われながらも、パラオ海上保安機関パトロール艇のエスコートにより、最峡部の航路幅が左右100mに迫るサンゴ礁海域を無事に抜け、本船はついにパラオ・コロールに初入港しました。
入港に際して、ウィップス大統領や柄澤在パラオ大使をはじめとする多くの現地の方々が出迎えに来て下さり、国旗の相似以上の日本とパラオのつながりを実感し、胸が熱くなりました。
また入港後に行われた同国海上保安機関との合同訓練では、両国の海上保安能力の向上及び連携強化を図ることができ、非常に良い機会となりました。

(航海科 徳永 大海)

 

約50日間に及ぶ連続行動も終盤を迎え、呉入港を3日後に控えた7月12日、私たちは沖ノ鳥島の見学を行いました。
教科書の写真を眺めるだけではイメージし難い離島ですが、南鳥島と同様に日本の海洋権益確保の観点から非常に重要な島であり、本実習を通じて、その現状を知ることができました。
この貴重な経験を現場の警備に役立てていきたいです。

(機関科 山﨑 悠生)

南鳥島見学の様子
南鳥島見学の様子
ペリリュー島戦没者慰霊式の様子
ペリリュー島戦没者慰霊式の様子
パラオ海上保安機関との合同訓練の様子
パラオ海上保安機関との合同訓練の様子
沖ノ鳥島に関する概要説明の様子
沖ノ鳥島に関する概要説明の様子

PAGE TOP