第67期 第14号 転科実習

2021年7月20日

日時 令和3年6月30日(水曜日)~7月6日(火曜日)
場所 太平洋上
天候

ハワイ・ホノルル出港後、約1週間の転科実習が行われました。
実習生は、大学校2学年の際に航海科、機関科、通信科に分科し、授業や乗船実習を通して専攻する科の知識・技能を習得してきました。
転科実習では、複数の科の実習生でグループを組み、実習生同士で専攻する科の船務を教授し合うことで、科の枠組みを超えて船務を経験し、各科船務の相互の関係や、他科の役割について理解を深めました。
多くの実習生から、人に教えることの難しさや、慣れない船務に苦労したといった声に加え、船はチームで動いていることを実感したとの声が上がりました。

実習生のコメント

自信をもって自身の科の説明を行う同期の姿は、非常に頼もしく感じた一方で、私も同様に説明できているのか不安になる場面が多々ありました。
また、今まで何気なく続けていた作業に関する他科からの質問に答えられず、知識不足を自覚する場面もありました。
現場では、海上保安学校を卒業して間もない士補の方に対して、自分たちが指導していく立場になることから、今回の経験を踏まえ、より一層勉学に励んでいきたいと思います。

(航海科 川島 優太)

 

目の前に広がるのは機械ではなく青い海、そして静かな船外で見上げれば満点の星空。
いつもの機関室とは全く異なる環境に加え、油の匂いが染みついた作業服ではなく、洗剤の匂いが香る制服を着用して臨んだ航海科の転科実習では、すべてが新鮮に感じました。
現場では、機関科も船橋で船務に従事する機会が多いため、今回同期から学んだレーダーの使用方法や、見張り時の注意点等を活かしていきたいと思います。

(機関科 野澤 晋作)

 

 

機関科転科実習では、これまで経験の無かった主機、発電機、ボイラーの発停等を行いました。
機関室は船の下部にあるため、機関科作業を目にする機会は少ないですが、快適な船内生活の維持や安全航行のため、約50℃にも達する環境下で作業を行っていると知り、機関科の重要性や過酷さを実感しました。
私が汗を洗い流している最中も、汗水を垂らしながら作業を行う機関科がいることを忘れず、感謝の気持ちで入浴しようと思いました。

(航海科 仲村 萌加)

 

ハワイで経験した米国沿岸警備隊との合同捜索の際、そこには英語を駆使して関係機関と交信を行う通信科の姿がありました。
通信科転科実習では、捜索救助に限らず警備事案等、すべての業務において要となる通信の概要について学びました。
電波は目に見えず、理解することは非常に難しいですが、通信科の同期が懇切丁寧に説明してくれたことで、海上における通信体制の理解を深めることができました。

(機関科 吉井 朋輝)

他科に熱血指導を行う航海科実習生の様子
他科に熱血指導を行う航海科実習生の様子
天測を経験する機関科実習生の様子
天測を経験する機関科実習生の様子
発電機に油を注す航海科実習生の様子
発電機に油を注す航海科実習生の様子
通信機器の調整を行う機関科実習生の様子
通信機器の調整を行う機関科実習生の様子

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