第67期 第13号 ホノルル入港・米国沿岸警備隊との行方不明者合同捜索

2021年7月13日

日時 令和3年6月19日(土曜日)~23日(水曜日)※現地時間
場所 ホノルル港、カウアイ島沖
天候

現地時間6月19日(土)から21日(月)にかけて、練習船こじまはハワイ・ホノルル港に寄港しました。

新型コロナウイルス感染症対策のため制限のかかる状況ではありましたが、出入港に際して日系人団体の方々から出迎えや見送りを受け、現地の方々の温かさに触れることができ、ホノルルに到着したことを実感しました。

また、寄港中には在ホノルル日本国総領館の青木総領事による講話や総領事館作成のハワイの歴史・文化に関するビデオを放映していただくなど、上陸が出来ない状況においても、、国際感覚の涵養を図ることができました。

当初出港後には米国沿岸警備隊と合同で捜索救助訓練を行う予定でしたが、ハワイ・カウアイ島沖において、ダイバーが行方不明となる海難事案が発生したため、急遽訓練を中止し、米国沿岸警備隊と合同で行方不明者の捜索を行いました。残念ながら行方不明者の発見には至りませんでしたが、他国の海上保安機関と連携して実際の事案対応に当たったことは、実習生にとって訓練以上の貴重な経験となりました。

実習生のコメント

本船で日本からハワイへ向かう場合、数日間かかることから、毎日20~40分の時差修正を行い、船内時間を調整しています。
日毎、ホノルル時間に近づきますが、太平洋上で周囲を見渡しても、360度水平線が広がるばかり、目的地に近づいている実感は薄い中で、約2週間ぶりの陸地、さらにはダイヤモンドヘッドが見えた瞬間は、とても興奮しました。
「ランドフォール」と叫ぶ同期の様子は、ハワイ諸島を発見したキャプテンクックの姿そのものでした。

(通信科 西舘 尚平)

 

海外の港へ入港する際は、付近海域を熟知しているパイロット(水先人)に操船を依頼するため、船橋内には英語の号令詞が飛び交っていました。
入港に際して、日系人団体の方々が出迎えに来て下さったほか、青木在ホノルル日本国総領事等から貴重な講話をいただき、非常に充実した時間となりました。
中でも燃料搭載は亜熱帯の強い日差しの中、7時間にも及び、「日焼け」という形で「ALOHA」を肌で感じました。

(機関科 木﨑 海領)

 

私がホノルル沖仮泊中の船橋当直に従事している際、米国沿岸警備隊との合同捜索の指令が下りました。
直ちにミーティングが行われるとともに、抜錨準備や米国沿岸警備隊との情報共有、目的地までのコース引きや到着時間の算出等、全ての対応にスピードと正確性が求められました。
大学校で学んだ捜索手法を実践する中で、講義では想像できなかった海の特殊性や洋上捜索の困難さを実感することができました。

(航海科 寺嶋 大成)

 

「助けを求めている人がいる。」行方不明者捜索の一報を受け、今まで実習で学んできたことは、すべてこの日のためにあると思いました。
実務的な面では教官についていくことが精一杯でしたが、教官にも劣らない「必ず見つける。」という強い覚悟をもって、捜索に当たりました。
残念ながら、行方不明者の発見には至らず捜索は打切りとなりましたが、日々努力し実働に備える大切さを再認識する機会となりました。

(航海科 北 海斗)

日系人団体への登舷礼の様子
日系人団体への登舷礼の様子
青木総領事による業務講話の様子
青木総領事による業務講話の様子
米国沿岸警備隊と通信を行う様子
米国沿岸警備隊と通信を行う様子
米国沿岸警備隊と連携し捜索を行う様子
米国沿岸警備隊と連携し捜索を行う様子

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