第67期 第9号 2週間の無寄港航海、呉~宗谷海峡

2021年6月14日

日時 令和3年5月26日(水曜日)~6月6日(日曜日)
場所 関門海峡、富山湾、宗谷海峡、函館湾
天候

5月17日(月)に呉へ入港した私たちは5日間の休養を取り、26日(水)に2週間に及ぶ無寄港航海へと旅立ちました。本航海は、北海道や本州沿岸を約2週間無寄港かつ、新型コロナウイルス感染対策を徹底した状態で、次回の国際航海に臨むことを目的として行いました。
本航海では、机上での防火訓練や、部署資器材取扱いの慣熟訓練を実施したほか、関門海峡や宗谷海峡を通航し、海上交通に係る見識を広げました。

実習生のコメント

机上訓練では、教官から付与される様々な想定に対して、ホワイトボードや船内見取図を使用し、消火手順の確認や傷病者の対応について検討しました。
本訓練では、いかに想定をイメージし、現状を理解できているかがポイントとなりますが、机上訓練を初めて行った私たちは、戸惑う点が多々ありました。
現場の指揮者には、様々な想定を考慮した冷静かつ的確な判断能力が必要とされるため、この訓練での失敗や反省を次回の訓練、そして現場で活かしていきたいと思います。

(航海科 小林 大河)

 

関門海峡は、1学年時から今日に至るまでの乗船実習中、何度も通航した航海の難所の一つであり、今回は実習生が主体となって操船を行いました。
3学年乗船では未熟であった私たちも、今回は通航する船舶の特徴や関連法規を十分理解した上で操船することができ、自身の成長を実感できるひと時となりました。
引き続き安全運航の実現のために必要な「正しい知識」と「相応の技術」に、さらに磨きをかけていきたいと思います。

(航海科 鈴木 健太)

 

部署資器材訓練では、消火栓及びガソリンポンプの放水訓練や、自給式空気呼吸器の取扱いについて学びました。
火災現場では常に緊急性が求められる一方で、安全管理を疎かにすれば乗組員の命に危険が及びます。
そのため、素早くかつ正確な資器材の取扱い能力を身に付けるため、日頃の訓練が重要であることを再認識する良い機会となりました。
実習生として学ぶことができる最後の機会を大事にしていきたいです。

(機関科 秋山 郁弥)

 

季節は春から夏に移ろい行く一方で、北上に伴い気温は日毎に低くなっていきます。
無寄港航海6日目、ようやく本土最北端の宗谷岬を望む、宗谷海峡まで到達しました。
前回は高校卒業時に電車で6日間かけて訪れた宗谷岬ですが、海上保安大学校を卒業し、海上保安官として船上から眺めた宗谷岬は、前回と異なる景色に映り、海に囲まれた日本を守る当庁の任務の重要性を改めて実感しました。

(機関科 木原 康文)

机上訓練の様子
机上訓練の様子
関門海峡通航の様子
関門海峡通航の様子
部署資器材取扱訓練の様子
部署資器材取扱訓練の様子
宗谷海峡見学の様子
宗谷海峡見学の様子

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