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第66期こじまだより第3号「各科実習(真冬の投揚錨訓練)」

日時 令和2年1月15日(水曜日)
場所 広島湾阿多田島南方沖
天候  天気 晴れ 気温 9.0℃ 北西の風 8m/s


夕暮れ時の投揚錨訓練の様子"
写真1 夕暮れ時の投揚錨訓練の様子

 

錨の降下状況を確認している様子

写真2 錨の降下状況を確認している様子

 

錨鎖付着物の洗浄を行っている様子

写真3 錨鎖付着物の洗浄を行っている様子

 

錨地に進路を向けている様子

写真4 錨地に針路を向けている様子


 

 

 

 

 今回紹介する投揚錨訓練は、実習生が自ら事前に設定した錨地へ正確に錨を投入したり揚げたりする訓練のことです。当日の気象・海象に合わせて、設定した錨地からずれないよう針路の修正やメインエンジンの操作を行い、実習生主体で実際に操船を行いました。真冬の北風が強く吹く中で行う初めての訓練であることから、事前に操船方法について勉強し、皆でミーティングを行いながら何度も訓練当日のイメージトレーニングを行い訓練に臨みました。さらに、船橋での操船とは別に、前部甲板において錨の揚げ降ろしの作業も行い、安全管理を徹底した作業を意識しながら訓練に取り組みました。

 私は、投揚錨訓練において操船指揮の記念すべきトップバッターを務めさせて頂きました。訓練前には、同期ではまだ誰も経験のない訓練を最初に行うということで、緊張した半面、まだ誰もやったことがないのだから、皆のために指針を示したいという思いもあり、自信を持って臨むことができました。しかし、実際に訓練が始まると私がイメージした通りにはどうしても上手くいかないことが多々あり、私が悩み、考えがまとまらない中、周りで共に訓練に臨んでいる同期の多くの報告と助言により、この先どのように船をアプローチしていけば良いのかを判断することができました。同期の助けは本当に心強いものでした。投揚錨訓練を通じて、操船の難しさと周りの助けがある有難さを身に染みて感じることができたと同時に、今後の私の操船技術に大きな指標を与えてくれた訓練でした。

(航海科 佐藤 諒 実習生)  

 

 投揚錨訓練は先輩方の話を聞くと、4年間の中でもっとも過酷な訓練であると声を揃えて言っていました。実際に始まってみると、聞いていたとおり、今まで行ってきたどの訓練より辛い訓練でした。例えば前部作業時は冬の冷たい風が吹き荒れる中、海水に濡れながら、安全に錨を下ろし、自分が操船するときには、錨を正確な位置に下ろすためには、同期にどのような指示を出し、船をどのように動かせばいいのかを考え、また、自分が操船していないときにも、同期が今どのような情報が必要なのか、次の作業は何かを自分だったらどのように操船するか等、訓練の最中はひたすら考え続けなければなりません。また、夜には同期と自分の操船方法について討論をしたり、教官に教わった内容を共有したりと、1日が24時間では足りないくらい充実した毎日でした。しかし、このような厳しい日々を乗り越えたおかげで、自分の指揮能力、操船能力、当直業務等、様々な面で成長できたと思います。

航海科 伊藤 維哉 実習生  

 

 私は船橋で見学配置に当ったときの感想をお伝えします。他の実習生が投揚錨操船する様子を見学し、自分だったらどのように操船するのかイメージしながら見学をしていました。また、錨地までの操船は、正確な船位の把握はもちろん、夜間であれば暗い中、甲板で作業する者の危険について考慮しなければならないことを実感しました。船橋からは直接錨が見えないので甲板作業員からの報告で状況を判断しますが、端的な報告でなければ正確な情報が伝わらないことがあります。こうした報告は船橋や甲板の指揮者だけでなく見張りを行っている者が報告する場合もあり、いかなる場合も安全かつ迅速に作業が行えるように配慮しなければならないと改めて感じさせられました。今日の作業の良かった点や反省点を思い出し、この訓練で学んだことを今後の自分の操船に生かしていきたいです。

航海科 土屋 航 実習生

 本訓練には、前部甲板の作業員として参加しました。これまでの出入港や仮泊抜錨の前部甲板作業は、実習生約10名と乗組員5名ほどで行っていたため、人数に余裕があり各配置に人をつけることができました。しかしながら、投揚錨訓練においては、指揮者を含めた実習生5名で基本的にすべての作業を行わなければならず、常時、次に行わなければならない作業は何か、その作業のためには何が必要なのかを考えながら作業にあたりました。指揮者ではなく、作業員として訓練に参加できたからこそ、人数が少ない状況での甲板作業中の注意点は何か、起こり得る危険に対してどのような安全管理をすれば良いのかを冷静に考えることができました。

 現場では、甲板作業は本訓練のように少人数で行います。本訓練で学んだことを生かし、安全な甲板作業ができるよう日々精進していきたいと思います。

(航海科 小山 晃登 実習生)


 



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