在学生の声

海上保安大学校について、ホームページを通してその概要を紹介していますが、ここでは一般の方々から多く寄せられる質問に対して在学中の学生に答えてもらいました。少しでも皆様の参考になればと思います。

本科第1学年 佐藤 茜音

海上保安大学校を受験した理由

私は海洋少年団に所属しており、活動の一環として巡視船の体験航海に参加したことが海上保安官を目指すきっかけとなりました。女性の活躍や、現場でのやりがいを聞くうちに、日本の海を守りたいという想いが強くなり、海上保安官としての知識、気力、体力を4年間かけて学ぶことのできる本校の受験を決めました。

学校(寮)生活はどうですか

規律ある寮生活に不安を感じていましたが、上級生の指導のもと同期と協力し、団体生活に慣れることができました。全ての行動に意味があるということを念頭におきながら生活することで、日々多くのことを学び、自身の成長を感じることができます。

訓練などで体力的に厳しいと感じることはありますか

本校で生活していると自然と体力がつくので、厳しいと思う瞬間があっても、乗り越えられないことはありません。共に高め合う同期、丁寧に指導して下さる教官や上級生の方々の存在はとても大きいです。訓練を乗り越えた際には達成感を味わうことができます。

受験生へのメッセージ

私は一般大学との受験時期や、問題傾向の違いに悩まされました。このような不安を抱えている際は、海上保安官の魅力をたくさん調べ、志望を深めていくことがやる気に繋がると思います。皆さんと本校でお会いできる日を楽しみにしています。

本科第2学年 奥野真央

海上保安大学校を受験した理由

過去に発生した災害において、様々な場所で海上保安官が活躍しているニュースを見て、初めて海上保安庁の存在を知りました。私は幼い頃から何か人の役に立つ仕事がしたいと考えており、少しでも人命救助に貢献できたらと考え海上保安大学校の受験を志しました。

学校(寮)生活はどうですか

他の大学とは異なる厳しい規律の下で生活を送るため、時には辛く感じることもあります。しかし、海上保安大学校では互いに切磋琢磨しあえる同期という大きな存在を得ることができます。学習面では文系理系関係なく、幹部海上保安官になるために必要な勉強をすることができ、充実した学校生活を送ることができます。

訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか

訓練で体力的に厳しいと感じたことはありません。私は海上保安大学校に来るまで武道の経験が無かったため、逮捕術の訓練は不安でいっぱいでした。しかし、教官から一から丁寧に教えてくださるうえ、わからない点は同期に聞くことが出来、心配する必要はありませんでした。得意・不得意はあるかもしれませんが、同期とならどんな訓練も乗り越えることが出来ます

受験生へメッセージ

海上保安大学校の受験に関する情報は少ないため、不安になることもあると思いますが、海上保安庁には公式のTwitterやYouTubeがあります。そちらを見て受験の情報を集めたり、勉強する際のモチベーション向上に役立てたりしてみてください。

海上保安大学校では他の大学では経験することが出来ないような貴重な経験をすることが出来ます。皆さんにお会いできる日を楽しみにしています。

本科第3学年 魚咲樹

海上保安大学校を受験した理由

私は小学生の頃に社会見学で兵庫県警へ行き、それがきっかけで警察官のような人の役に立てる仕事に就きたいと思うようになりました。また、父が漁師であり叔父が航海士であることから海にかかわる仕事に興味があったため、海の警察官である海上保安官に魅力を感じ、受験を希望しました。

学校(寮)生活はどうですか

最初は慣れない集団生活に不安や息苦しさを感じていましたが、同期や家族の支えもあり、とても充実した日々を過ごすことができています。今までに経験したことのない楽しいことや大変なことをたくさん経験できるので、刺激や達成感、成長を日々感じることができます。

訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか

私は水泳が苦手だったので、遠泳訓練では体力的に厳しいと感じることはありました。しかし、同期や周りの方々の励ましがあり乗り切ることができました。なので、どんなに厳しいと感じることがあっても、支えや励ましの声で乗り越えていくことができるので心配することはありません。

受験生へのメッセージ

受験勉強や試験のことを考えて不安になり立ち止まってしまうこともあると思いますが、努力は必ず報われます。自分を信じて頑張ってください。皆さんと一緒に大学校生活を送れることを楽しみに待っています。

本科第4学年 大野真心

海上保安大学校を受験した理由

祖父から「若い頃に船の事故で海上保安官の方に助けていただいた」という話を高校生のときに聞いてから、私も人の命を救える仕事をしたいと考えるようになりました。人命救助に関わる仕事について調べていく中で、祖父の命を救った海上保安官という職へのあこがれが強くなり本校への受験を希望しました。

学校(寮)生活はどうですか

はじめは慣れない集団生活や厳しい上下関係に悩みました。しかし、喜怒哀楽を同期とすぐに共有できることはこの寮生活のいいところだと思います。厳しくも愛ある上級生の指導をうけながら同期と励ましあい生活していれば、4年間はあっという間に過ぎていきます。

訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか

ほとんどの訓練は、体力よりも個々、もしくは集団のスキルアップを目的とされるため私はそれほど厳しいと感じたことはありませんが、それでもある程度の体力は必要となってきます。しかし日々全力で学校生活を送っていれば、生活や部活動で心身共に鍛えられるため何の心配もありません。

受験生へのメッセージ

何事も挑戦してみなければ失敗も成功もなく、向き不向きもわかりません。まずは挑戦することだと思います。少しでも興味があれば海上保安大学校を受験してみてください。皆さんが本校の制服に袖を通す未来を楽しみにしています。

本科第4学年 水町匠

海上保安大学校を受験した理由

私は、幼い頃から水泳をやっており、この泳力を活かせる仕事をしたいと考えていたことや母からの勧めもあり、小さいころから海上保安官になるという目標がありました。また、入学金や授業料が不要であり、給与をもらえながら勉強ができるという点にも魅力を感じました。

学校(寮)生活はどうですか

海上保安大学校では全員が寮で生活しています。親元を離れた集団生活であることに不安を抱いている方もいらっしゃるかと思いますが、住めば都です。周囲には厳しくも優しい先輩やともに成長しあえる同期がいます。また、一般大学では経験できないようなことが多くあり、楽しくそして成長できる4年間を過ごせます。

訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか

もちろん体力があるに越したことはありません。しかし、努力をしていれば自然と身についてきますし、しんどい時には周りの人が必ず助けてくれます。実際に遠泳訓練では、水泳経験のない人が2か月ほどで約5,500mを泳ぎ切れています。大切なことは、絶対に諦めないという姿勢です。

受験生へのメッセージ

船舶の世界には国際旗流信号というものがあり、アルファベット単体やアルファベットと数字の組み合わせ等に世界共通の意味が持たされています。みなさんにUW2を送ります。興味があれば調べてみて下さい。私達の声を聞いてくれた皆さんと一緒の現場で働ける日を楽しみにしています。

初任科1期 佐藤若菜

大学では何を学んでいましたか

大学では医療系の学部に所属し、臨床検査について学びました。大学院では、法医学を専攻し、水関連の死因の解析方法をテーマに研究を行いました。

海上保安大学校を受験した理由

海上保安庁では、大学卒や社会人経験がある人を対象とした、初任科課程が新設されることを知りました。自身の今までに培った専門性を活かすことのできる新たな場となるのではないかと思い、受験しました。

学校(寮)生活はどうですか

大学校生活は、船内生活を模した寮での集団生活であるため、今までの生活環境とは大きく違い、戸惑うことが多くあります。集団生活においては、個人の行動が制限される上、自身が苦手とすることに対しても、向き合わなければならないことから、そのような状況下でどう対処すれば良いのか学ぶことができています。

訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか

訓練の延長線上には、現場での実践があります。時には、危険な作業に従事することもあるため、安全管理が重要です。安全管理を徹底するためには、最後まで集中力を切らさないための体力が必要ですが、現状私にはその体力が不足していると感じていることから、基礎体力向上のため、日々体力錬成に励んでいます。

受験生へのメッセージ

大学校での研修生活では、日々新しい発見と経験の連続です。これまでの経験が活かされる機会もあると思います。大学後の就職先として当庁を考えている方だけでなく、少しでも等々に興味がある方も是非、受験を検討されてみてはいかがでしょうか。

初任科1期 木下勇輝

大学では何を学んでいましたか

私は近畿大学経済学部でマクロ経済学の観点から少子高齢化社会について研究し、卒業研究では高齢化と核家族の増加の関係、経済への影響について勉強しました。

海上保安大学校を受検した理由

広大な海の素晴らしさと海の怖さを趣味であるウインドサーフィンを通じて経験し、海で事故に遭われた人を救いたいと思い、大学2年生のころから海上保安官を目指すようになりました。大学卒業後海上保安官になるためには、海上保安学校へ入学する道しかないと思っていましたが、海上保安大学校に、新しく大卒者を対象とした初任科が新設されることを知り、二年で幹部になれるという点から受験を決意しました。

学校(寮)生活はどうですか

大学校生活は、規則正しくタイトなスケジュールですが、その中でも限られた時間ではありますが、勉強や運動、同期と談笑するなど自分の時間として自由に使える時間もあるため、メリハリのある生活です。

 また今年度、後輩である初任科2期生も入学したことで、先輩期としての自覚と責任を持ちながら充実した日々を過ごせています。

訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか

私自身は、体力的に厳しいと感じることはあまりありませんが、一歩間違えれば自分だけでなく仲間に怪我をさせてしまう訓練等もあるため、常に緊張感を持って取り組んでいます。

 運動が苦手、勉強が苦手など、人には得手不得手があり、私自身、現在船の機関に関して学んでいますが、大学で学んだこととは全く違う分野であり、分からない問題や理解までに時間が掛かることも多くあります。しかし、同期と支え合いながら全員で壁を乗り越えていくため、訓練や学業を通して達成感と自分自身の成長を感じることができます。

受験生へのメッセージ

初任科は幅広い年齢と新卒・社会人経験者と様々な経歴を持った人が集まってきます。海上保安庁の業務は多種多様であり皆様が大学等で経験してきたことが必ず役に立つ職場だと思います。学力面・体力面で不安を持っている方でも海が好き、人を救いたいと思う気持ちがある方は大歓迎です。就職・転職活動でしっかり考え受験していただけたらと思います。皆様が入校される日を楽しみにしております。

初任科2期 寺門海誠

大学では何を学んでいましたか

日本大学危機管理学部にて、危機発生前後の情報伝達や各種自然災害、テロ対策について広く学んでいました。また、卒業論文は小中学生を対象とした救命教育の普及について実査、分析を行いました。

海上保安大学校を受験した理由

私の父が海上保安官で、海上保安官という職業は幼少期から将来の選択肢のひとつとして考えていました。大学で日本が直面している危機について学ぶうちにその思いはより一層増し、さらに就職活動を開始するタイミングで初任科が設立されたことで父の背中を追うことを決意しました。せっかく大学で学んだにもかかわらず、保安学校からスタートすることが少しもったいないなあと感じていたので、初任科開設のタイミングに恵まれたと思います。

学校(寮)生活はどうですか

昨年まで実家で生活していたので、入学前は寮生活が一番の不安でした。しかし、入学から2か月経ったいま特に不安を感じることはなく、先輩や同期と楽しい日々を送っています。また、将来船内生活を送ることを見越した上で、いまのうちに慣れておくという意味でも貴重な体験ができていると思います。さらに、現場を経験した特修科研修生から様々な現場の話を聞くこともできるので、将来のビジョンも立てやすいのではないかと思います。

訓練などで体力的に厳しいと感じることがありますか

日常生活に影響が出ない程度の適切な訓練強度だと思います。入学前は公安職の養成学校に対して、時代錯誤な理不尽な訓練を行うイメージを抱いていました。しかし、海上保安大学校の訓練はあくまでも体調を崩さない程度に心身を追い込み鍛える訓練でした。私自身大学の4年間で部活動等には入っていませんでしたが、それでも課業終了後に勉学やトレーニングに励む肉体的余裕は十分にあります。そのため、運動が少し苦手だからといって大学校受験を諦めてしまうのはもったいないと思います。

受験生へのメッセージ

海上保安大学校を受験される方々の一番の懸念は地元を離れることだと思います。私自身生まれ育った横浜を離れるのは少し寂しかったですが、いまはもう各地の海で働くことが楽しみで仕方ありません。海上保安庁に入庁して、日本各地を舞台に多様な業務に携わりたい、各地での出会いや発見を楽しみたい、そして何より人を助けたいという熱い思いを胸に抱いている方を歓迎しています。私たちと共に、海から日本の安全を守りませんか?

PAGE TOP