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第63期こじまだより第11号 「パナマ運河通航」

日時 平成29年5月30日、31日(火、水曜日)
場所 パナマ運河(北緯09°06.9′  西経079°42.3′)
天候 曇り 気温 27.0℃ 湿度 92.0% 風向 北 風速 1.0m/s


パナマクルーと作業をする実習生
パナマクルーと
     作業をする実習生


水門に入っていくこじま
水門に入っていくこじま


こじまに乗り込むパイロット
こじまに乗り込む
      パイロット


運河通航を見守る実習生
運河通航を見守る実習生


 パナマ運河は大西洋と太平洋をつなぐ全長約80km、3か所の水門とガツン湖、ゲイラード水路からなる閘門式の運河で、高低差が約26mあります。
 5月30日の早朝、私たちはパナマ運河通航手続きのため仮泊していたバルボア錨地を抜錨し、パイロット及び水門での作業にあたる11名のパナマクルーとともにパナマ運河通航に臨みました。太平洋側最初の水門であるミラフローレス水門では、本船は機関車にけん引されながら、2段階の水門により水位を約16m上昇させました。次のペドロミゲル水門では同じく機関車にけん引されながら1段階の水門により水位を約9m上昇させました。
 2つの水門を通過した後、パナマクルーが下船、パイロットが交代し、ゲイラード水路を通りガツン湖へ進みました。ガツン湖を抜けた後、新たに11名のパナマクルーが乗船し、大西洋側の水門であるガツン水門に到着。機関車にけん引されながら3段階の水門により水位を下げ、ガツン水門とクリストバル堤防を通過し、パナマ運河を出航しました。


【実習生のコメント】

 パナマ運河通航に際し、私は閘門式の運河とガツン湖の導灯に感動しました。水門にて、こじまは実際に海抜20m以上あるガツン湖を昇降しました。昇る時は水門が閉じてこじまが囲まれた壁の中に入り、閉塞感を感じましたが、それも一瞬のことで、すぐに水位が上昇し、視界が開けました。降りる時も同様で、今まで見渡せていた運河の様子があっという間に壁に囲まれ、気づけば船首側の水門が開き、一段下がった次のレーンへと進んでいました。その様子は想像していたものよりも迫力があり、パナマ運河の凄さを実感しました。また、我々は夕方から深夜にかけてパナマ運河を通航したため、ガツン湖に入った際に、船の航路を示す導灯がまるで地上に設けられた道路のように鮮明に映り、水面に反射してとても綺麗でした。
 今回、無事にパナマ運河を通航することができましたが、この貴重な経験を得るにあたり、関係してくださったすべての方に感謝し、今後の実習も頑張っていきます。
 (航海科 小笹山 航)

 遠洋航海の魅力の一つであるパナマ運河通航を無事に終えることができました。パナマ運河といえばスエズ運河と並ぶ世界二大運河の一つであります。パナマ運河通航中は、パナマ運河通航体制となり、機関科の私も船橋配置として当直業務を行いました。普段の船橋では聞くことのない英語での号令詞による操船はとても貴重な経験となりました。また、パナマ運河の施設や設備を間近で見ることができ、1914年にはすでに運河が開通していたという事実と、その技術の高さに驚きました。
 今後も航海実習は続きますが、「世界のパナマ運河」を通航したことに船乗りとしての誇りと自覚を持ち、より一層気合を入れて頑張っていきます。
 (機関科 村田 伸一)

 例年、こじまは別の船舶と同時にパナマ運河を通航しており、昨年は前船の船尾を眺め続けるものだったと聞いていましたが、今年は前船で水門の開閉を直に見ることができる幸運に恵まれました。国内航海では経験することがない機関車によるけん引や、船体が上下に移動していることを肌で感じ取れるほど速い注排水作業、夜の運河に煌々と輝く鮮やかな導灯、そのひとつひとつに感動し、興奮冷めやらぬ中、気が付けばパナマ運河入域から出域まですべての水門の開閉に立ち会っていました。
 過ぎてしまえばパナマの蒸し暑い気候の中での警戒作業も良い経験のひとつとなり、人生で一度きりになるだろう貴重な経験をさせていただきました。引き続き、本国際航海実習をとおして自己の成長と国際感覚の涵養に努めていきます。
 (国際航海実習課程 鍛治 恭兵)


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