学校案内

ここから本文

基礎教育講座

川村 紀子(かわむら のりこ)

基礎教育講座 准教授
学術博士(人間・環境学)

代表的な担当授業:化学 化学実験

専門分野

海洋化学、海洋地質学

研究テーマ

海水と堆積物の相互作用
 地球温暖化対策として,近未来予測のための研究が重要視されている。なかでも地質年代を通じて過去に起こった温暖化を海底堆積物から復元する研究が注目されている。特に沿岸域の海底堆積物は、堆積速度が速く、高時間分解能の復元に最適な試料である。  堆積物中に普遍的に含まれる鉄化合物は、化学分析や磁気測定を行うことで含有量や種類や粒径が明らかにされて、堆積当時の酸化還元状態や地球磁場といった過去の環境を復元する上で重要な情報となる。しかし底層水や間隙水と海底堆積物との境界面(水-堆積物境界面)では、物質の移動が起こり、この移動の過程において、堆積物に記録された環境についての情報が失われてしまう可能性がある。  また沿岸域では1960年以降、集水域での人間活動によって多量の栄養塩や金属が供給された。その結果、沿岸域では赤潮やプランクトンの異常発生が起こったため、栄養塩や金属の排出量を規制する法令が1970年代に制定された。この法令によって栄養塩の排出量は減少しているにもかかわらず、底層水中の鉄をはじめとする金属イオンや栄養塩濃度の値は、必ずしも減少しているとは言えない。これは過去に排出された鉄や栄養塩が海底堆積中に保存されており、その堆積物からこれらが溶出していることを示唆している。  以上2点の背景から、堆積物の持つ過去の環境記録の信頼性評価および現在の沿岸域の長期的な環境調査を研究目的とし、堆積物中の間隙水中の鉄化合物に関わる化学反応と時間についての解明に取り組んでいる。

研究のキーワード

海底堆積物,初期続成作用,物質循環,古環境

所属学会

日本地球化学会,アメリカ地球物理学連合,地球惑星・電磁気学会,日本堆積学会,日本第四紀学会,日本地質学会