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大学ニュース(平成28年度)

平成28年度本科1学年端艇とう漕巡航

 海上保安大学校では、とう漕による端艇(カッター)の航海実習を通じて、慣海性及び協調性を涵養するとともに、端艇とう漕技能の習得及び気力体力の錬成を図ることを目的として、広島県呉市倉橋島を1周する端艇とう漕巡航を毎年行っています。
 とう漕巡航とは、端艇に航海用具、食料、寝袋等を積み込み、櫂を漕ぎながら2日間航海するもので、5月25日午前8時30分に教官、上級生からたくさんの激励を受ける中、本科1学年61名(うち女性8名)が端艇3艇に分乗し、力強く漕ぎ出し大学校を出港しました。
 出港時はあいにくの雨模様でしたが、誰一人体調不良や怪我をすることなく、3艇は、音戸瀬戸を経由し、倉橋島南方にある無人島(横島)に仮泊して夜を明かし、翌日は早瀬瀬戸を通過し大学校に戻るというコースを航行し、5月26日の午後3時頃、全艇が大学校に無事到着しました。
 学生たちは、この巡航にむけて、4月中旬からとう漕訓練を行っており、入学して間もないころは、櫂を操ることに苦労していた学生も、訓練を重ねるにつれ、次第に上達し、また、全員が息を合わせて漕ぐことができるようになりました。全航程約33海里(約60km)の距離を漕ぎきった1学年からは、「漕ぐのは大変でしたが、同期との絆が深まり、とても良い経験になりました。」といった感想が聞かれるなど、大きく成長した様子が伺え充実感と達成感に満ち溢れていました。

 【以下、1学年のコメント】


 私にとって周りに見える島や山と海図だけを頼りに航海するのは初めての体験で、海上で目的地を目指すことの難しさを実感しました。無人島では日没前に夕食の準備をしておらず、暗くなってから夕食の準備をする事になり、慣れない環境での失敗もありました。文明の利器に支えられている普段の生活にとても有難みを感じました。また暗くなった後は、時間感覚が無くなった事も印象的でした。
【本科1学年 大野美織】


 端艇巡航は楽しくもあり、また海の勉強にもなりました。潮流に押し戻されながら皆で力を合わせて漕いだり、試行錯誤して潮汐に合わせて錨の位置を調節したりと、同期と協力してこそ一つの事を成し得ることができるという経験ができました。このような貴重な体験ができる海上保安大学校に入学できたことを心から嬉しく思います。今回の経験を活かして、これからの大学校生活も頑張っていきます。
【本科1学年 川田雄大】


 私は今回の巡航を通じて同期との絆がより一層強まったと思います。同期の中には一生懸命声を出して艇を盛り上げている者もいれば、休みがちの者もいて、寮生活では気付かなかった同期の良いところも悪いところも見ることができ、褒めたり、注意することで遠慮なく本音で接することが出来るようになり、同期の絆を深めることができました。この巡航で得た絆で、苦しいことがあっても同期で支えあい、乗り越えていきます。
【本科1学年 上大湯克樹】


 私は今回の巡航で感じた事は、協力することの大切さと、その難しさでした。今回の巡航は同期の協力なしでは成功しなかったと思います。艇の盛り上げ役、調理を行う役、全体を指揮する役、各々が役を担い、それらを務め上げたことで今回の巡航が成功したのだと思います。ただ、1学年61名全員が力を合わせる事は決して簡単なことではなく、中には動きの遅い同期もいました。そのような同期に声をかけ、共に作業を手伝う仲間たちを見て、同期の絆を再確認できました。これからも同期との絆を大切にし、互いに協力してどんな壁も乗り越えていきたいです。
【本科1学年 田辺平蔵】


 端艇巡航は1学年のみで行う訓練という事もあり、皆、準備に戸惑いながらも自分たちで何が必要かを考え、楽しみと不安を抱え、巡航当日を迎えました。初日は残念ながら雨でしたが、同期とともに協力し、無事大学校に帰ることができました。この訓練で、同期と協力することの大切さに改めて気付かされ、一歩大きく成長できたと思います。この先多くの困難が私たちを待っていると思いますが、この端艇巡航で学んだことを忘れずに、同期とともに協力し、乗り越えていきます。
【本科1学年 岡垣夢真】


とう漕している状況①

とう漕している状況②

横島に到着し荷降ろしをしている状況