学校案内

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大学校長挨拶

     

海上保安庁の役割

 四面を海に囲まれた我が国は、海洋国家として海からさまざまな恩恵を受け豊かな発展を遂げてきました。領海及び排他的経済水域(EEZ)を含めた海域は、領土面積の約12倍に及び、我が国は世界第6位の海洋国家となっています。この広大な海において、海上保安庁は昭和23年の創設以来、海上で発生するあらゆる事象に対応し、我が国周辺海域の安全・安心を守ってきました。

海上保安大学校の沿革と教育

 海上保安大学校は、海上保安庁を担う幹部職員の養成機関として、昭和26年(1951年)に東京都江東区越中島で開校し、翌年に呉市若葉町に移設され、現在に至っています。
 本科学生に対する教育内容は一般大学と多くの共通点を持ちながらも、海上保安業務の職責を全うするための資質を培いながら、人格の陶冶とリーダーシップの涵養、高い教養と見識の修得、強靭な気力・体力の育成を教育方針として一環教育を行っており、本科の4年間は全員学生寮で規律ある集団生活を送ることとなります。
 教育期間は、本科4年間、専攻科6か月間及び国際業務課程3か月間の合計4年9か月間となっています。本科のカリキュラムは学校教育法に基づく大学設置基準に準じており、卒業時には我が国で唯一の「学士(海上保安)」学位が授与されます。
 在学中は、練習船「こじま」での航海実習が実施され、本科では国内航海実習を、専攻科では約 3か月間の世界一周の遠洋航海実習を通じて、巡視船初級幹部としての素養と国際感覚を養います。
 また、本校では、当庁職員を幹部として登用するための研修、業務に必要な外国語を習得するための研修、潜水士を養成するための研修など、さまざまな研修を通じて専門的な教育訓練が行われています。
 更に、海上保安庁では、昭和30年代からアジア各国の海上保安機関に対する技術支援や人材育成等により能力向上支援を実施しております。そうした中、本校においても救難防災や法執行に関する研修を通じて国際的な人材育成にも取り組んできました。平成27年10月からは、政策研究大学院大学と連携し、海上保安政策課程(修士課程相当)も開講しており、本校はアジア諸国の海上保安の分野における国際連携においても重要な役割を担っているところであります。
 多くの卒業生は、関係省庁や在外公館などにも派遣され、それぞれのキャリアパスを経て、本庁や管区海上保安本部、巡視船等の幹部職員として活躍しています。

 海上保安庁に対する国民の期待は、高まっています。風光明媚な呉の浦「若葉」の地において、充実した教育・訓練施設と優秀な教育スタッフのもと、我が国の海上安全を担う若者を輩出していきます。


    平成29年4月
   海上保安大学校長
平田 友一(ひらた ともかず)